土地の測量

Civでは、この土地の測量は「数学」などに相当しそうです。また目や光が関係しますから、5)目と光に関する技術です。

→数学

土地の測量をWikiで調べると、「測量」、「日本の三角測量の歴史」ページなどがヒットします。しかし、両ページに記載されている年代はかなり新しい。
そこで三角測量を調べて見ると、「三角測量」ページがヒットします。また「地図」や「検地」ページなども、参考に成りそうです。最初は「三角測量」ページから。
1)三角測量は、ある基線の両端にある既知の点から測定したい点への角度をそれぞれ測定することによって、その点の位置を決定する三角法および幾何学を用いた測量方法である。
  その点までの距離を直接図る三辺測量と対比される。既知の1辺と2か所の角度から、三角形の3番目の頂点として測定点を決定することができる。
この文章の説明では、「水平方向の座標位置を測定する」場合の様です。三角測量を使用すれば水平方向だけでなく、垂直方向の距離(〜標高)も測定する事が出来ます。
2)三角測量はまた、三角網(さんかくもう)と呼ばれる非常に巨大な三角形群の正確な測量を行うことも指すことがある。
3)これはヴィレブロルト・スネル(スネリウス)が1615年から1617年にかけて行った業績に由来している。
この年代でも、かなり新しいですよね?

4)スネルは、三つの既知の点に対する未知の点の角度を、既知の点からではなく未知の点から測定して、その点を確定する方法(後方交会法)を示した。
5)より規模の大きな三角形を最初に測定することにより、測定誤差を最小化できる。
6)そうすれば、その三角形の内部の点は三角形に対して正確に位置を測定することができる。
7)こうした三角測量法は、1980年代に衛星測位システムが登場するまで、大規模精密測量に用いられてきた。
東海道を歩いていると、国土地理院が設置した三角点を多数発見する事が出来ます。

8)測定対象の空間次元と配置を決定するために、光学3次元測量システムは三角測量の方法を利用する。
9)基本的にこうしたシステムは対象物を測定する二つのセンサーで構成されている。二つのうち一つは典型的にはデジタル式のカメラで、もう一方はカメラまたは映写機となっている。
10)各センサーの中心および対象物表面上の点が空間上に三角形を構成する。
11)この三角形において、センサー間の距離が基線bで既知でなければならない。
12)この基線とセンサーに投影される光の角度を決定することで、投影光の交点の3次元座標を三角関数から計算することができる。
これは現代の三角測量法で、古代では勿論、この様な事は出来ません。

以下§原理、§歴史、§脚注、§参考文献、§関連項目、§外部リンクと続きますが、先に§歴史をご紹介します。
13)歴史:
14)今日では三角測量は、測量、航海、計量学、位置天文学、両眼視、モデルロケット、兵器の照準といった多目的に使用されている。
15)三角形を利用して距離を測定するのは古代に遡る。
16)紀元前6世紀の古代ギリシアの哲学者タレスは、ピラミッドの影の長さを測り、また同時刻における自分自身の影の長さを測って、自分の身長との比から相似な三角形を使ってピラミッドの高さを測定していた。
何も測距儀などの人工の道具を使用しなくとも、自然界に在るもので測定は可能な訳です。このタレスは席亭よりも賢いです。(笑)
数学で三角形を殊更問題としていたのは、この様に実際に必要としていたからなのでしょう。

17)また崖の上から沖に見える船までの距離を、横方向にある既知の滝までの見通し水平距離を測り、これを崖全体の高さまで拡大することにより測定していた。
分かり難い説明です。右の図の説明では、船の座標Cを三角測量で求めています。船迄の距離d(垂線の長さ)を、底辺ABの長さlと、点Aでの船方向の角度α、点Bでの船方向の角度βから求めます。
18)こうした方法は古代エジプト人にも知られていた。
数学が得意なのは、何もギリシア人に限りません。

19)これより1000年ほど古いリンド数学パピルスに出てくる問題57番では、傾きを距離と高さの比で定義しており、今日の勾配の逆数に当たる。
20)傾きと角度は、後のアラブのアリダードの前身である、ギリシア人がディオプトラと呼ぶ測定棒で測った。
現在の三角測量でも、白/黒の棒を使用します。
21)この器具を使って離れたところから距離を測定する方法についてのこの時代の詳細な説明は、アレクサンドリアのヘロンによる「ディオプトラ」にあり、これはアラブでは翻訳されて残ったが、ヨーロッパにおいては失われてしまった。
中世ではヨーロッパよりもアラブの方が、科学は進歩していました。
22)中国では、裴秀が正確な地図作りの6原則の5番目として「直角と鋭角を測る」を挙げており、これは正確に距離を測るために必要なことであった。また劉徽は、到達することのできない場所までの高さを求める方法として、
   上述したような計算方法を示していた。
23)劉徽による263年頃の、島の高さを測る方法を示した図、1726年の版に含まれているイラスト
図は鈍角三角形ABCを使って、崖の高さhを求めています。底辺から鋭角Aが見上げる角度α、鈍角Bが見上げる角度β、底辺の長さABから、(三角表が無くとも)作図で求まります。

24)ローマ時代の土地測量の専門家、agromensoresと呼ばれる人々には、三角測量が使われていなかったことは明らかである。
25)しかしアラブのイブン・アル=サッファーなどによるアストロラーベに関する文献を通じて中世のスペインに導入された。
26)アブー・ライハーン・アル・ビールーニーもまた三角測量を利用して地球の大きさを測定したり、さまざまな場所の間の距離を測ったりした。
27)簡素化されたローマの技術は、プロの測量技術者の使うより洗練された技術と共存していたものと思われる。
28)しかしこうした技術がラテン語に翻訳されることは滅多になく、11世紀の測量に関するマニュアルGeomatria incerti auctorisが数少ない例外であった。
29)こうした技術は、ヨーロッパのほかの地域は非常にゆっくりと浸透していったように見える。
30)スペインにおいてこうした技術の認知が広がり使われていたことは、1300年頃から角度を測定するために専用に使われていた中世のヤコブの杖という道具や、現存する最古のものとしては1296年の物がある、
   精密に海岸を測量した羅針儀海図によって証明されるだろう。
席亭もヤコブの杖の名は知っていましたが、これでしたか? このヤコブの杖はゲーム、セーリング・エラなどに登場します。

31)ゲンマ・フリシウスと地図を作るための三角測量:年代が既に新しいので、省略します。
32)ヴィレブロルト・スネルと現代の三角網:省略します。
33)日本における実用化:省略します。

次は「測量」ページです。必要と思われるものだけを抜粋します。
1)測量(英:surveying)は、地球表面上の点の位置・関係を決定するための技術・作業の総称。地図の作成、土地の位置・状態調査などを行う。ポイントの二次元的または三次元的な位置ならびにそれらの間の距離および角度を決定する
  職業、技芸、学術。
2)測量の歴史は古く、古代エジプトの時代から行われてきた。また、アジアでも古代から測量が行われていた。
3)もともとは「測天」と「量地」という熟語があり、「測天量地」と併称され、時代が下がり「測量」の熟語が使用されるようになった。
これは席亭も知りませんでした。

4)日本で本格的な測量の始まりは、1800年に伊能忠敬が日本地図作成のため、蝦夷地(現在の北海道)で実施したものとされる。
5)測量は、人類史における「記録」の始まり以来、人類社会の発展にとって重要な要素の一角を担い続け、特に建設行為については、ほとんどの場合において計画および実行をするにあたって測量は欠かせない。
この記録は、既にご紹介済みです。
6)また、運輸、通信、マッピングおよび土地所有権の法的境界の定義にも使用されるなど、他の多くの学術分野の研究にとっても重要なツールである。
7)技術:
8)測量は角度と距離を測定することで物体の位置を決定している。観測の精度に影響を与える可能性のある要因も測定しておき、その次にこのデータを使用して、ベクトル、方位、座標、標高、面積、体積、計画、地図を作成している。
9)多くの場合、測定は計算を簡単にするために水平成分と垂直成分に分割がなされる。
10)GNSSおよび天文測定では、時間成分の測定も必要である。
何しろ、天動していますから。(笑)

11)古代エジプトでは縄を使って測量を行う「縄張師」と呼ばれる技術者が存在していた。
アラ、ビックリ!
12)伊能忠敬は、1800年、55歳から現代の測量技術を使用して日本の地図を作成した。
この土地の測量技術は、後世の地図作りにも生かされます。

そして残念ながら、「検地」や「地図」ページには、参考にすべき記事が有りませんでした。次は天体の観察(〜測天)です。(笑)

→天体の観察