言語の起源
Civにはこの言語に対する記述は、一切有りません。言語の始まりは他人との会話でしょうから、やはり10)口と声、6)耳と音、12)個人の集積に関する技術です。
そしてWikiにも、この「言語の起源」ページは有ります。
1)言語の起源では、ヒトにおける言語の起源について記述する。
2)言語の起源は広範に議論される話題である。人類の進化史において、言語が最初に起こったのは、どのように、なぜ、いつ、どこでなのかに関して、数多くの仮説が存在する。
3)1990年代初頭以降、「言語の起源」の解明に新しい方法でとりくむ言語学者、考古学者、心理学者、人類学者その他の専門家の数が増加している。
そしてこれらの研究が、現在のAI研究の隆盛を招いたのでしょう。
4)アプローチ:
5)言語の起源に対するアプローチは、何を基本的な前提にしているかによって分類することができる。
6)「連続性理論」は、言語は複雑なので何もない所から急に完全な形で言語が現れるのを想像することはできないという考えに基づいている。
7)言語は、私たちの祖先の霊長類の間で言語に先立つ前−言語的体系から発展してきたに違いない、とされる。
8)「不連続理論」は、逆の考え、つまり、言語は他に類のない特徴なのでヒト以外の動物の特徴と比較することはできないし、そのため人間の進化の過程で全く突然に現れたに違いない、という考えに基づいている。
席亭は、人間以外にも言葉を話す動物は居る、と思っています。
9)もう一つの異なる理論は、言語が概して一般的に符号化された生来の能力であると大抵みなしている前二者と違い、言語を主に文化的な、つまり、社会的な交流を通じて習得される体系だとみなす。
席亭の考えはこうです。言語を話す人は、頭の中でも同じ言語で考えますよね? ですから言語とは、時間軸方向に連続する、意味の連続体なのです。勿論、文章は意味だけでなく、個人の感情をも表現します。
10)ノーム・チョムスキーは不連続性理論の卓越した唱道者だが、この問題に関して彼は同僚たちの中で孤立している。
11)約10万年前に言語機能(心−脳の構成要素)が「瞬間的に」「完全」もしくは「ほぼ完全」な形で出現するように進化の一度きりの突然変異が霊長類の一個体に起こった、と彼は主張している。
彼はとてもロマンチストの様です。(笑)皆様は恐ろしく感じるかも知れませんが、人間のこんな複雑な自我が「人類の脳の中に、すっぽりと納まる」とも席亭には思えません。
それに、言語の取得は何も霊長類が最初であるとは限りません。クジラやイルカの存在も有りますし、人間の言葉をコピーする一部の鳥類達(〜恐竜の子孫)にもその可能性は有ります。
12)続いて哲学的主張が手短に行われた。まず、進化について知られている者から:一個体における偶発的な遺伝的変化によって種のいかなる生物学的変化も起こり、そうした変化が交配可能な集団内で広がっていく。
13)第二に、言語理論の計算機的観点から:求められる唯一の能力は心の再帰的データ構造(いわゆる離散的無限の性質、人の心に特異的に表れる)を構成・処理する認知能力である。
14)ヒトの心に離散的無限という性質を付与するこの遺伝的変化は(Nを定数として)Nまで数え上げることができるなら無限に数え上げることができる(つまり、Nまで構成できるならN+1も構成できることになる、
とチョムスキーは主張している。
数学的帰納法でしょうか?
15)このことは、論理的事実の問題として心が決まった数までしか数え上げられない状態から無限に数え上げられるようになる漸進的な変化の方法が存在しないのでヒトの言語機能の進化は跳躍進化であるという主張を
前提としている。
16)不正確な類推ではあるが、ヒトにおける言語機能の形成は結晶の形成に似ている。
17)離散的無限は霊長類の過飽和状態の脳における種結晶であり、一たび一つの小さいがしかし決定的なかなめ石が進化によって生まれると物理的法則によって今にも発展してヒトの心にならんばかりになる。
この辺りの推論、仮説には追いて行けません。はやりもっと、他の動物の言語様を研究した方が良いと思います。(苦笑)
18)連続性に基づく理論は近年大多数の学者が唱えているが、発展をどのように把握するかに関しては諸説ある。
19)言語を概ね先天的なものだとみなす人々の中には、−特にスティーヴン・ピンカーは−ヒト以外の霊長類の中で先駆者を特定することを考えようとせず、単に言語機能は通常の漸進的な方法で発展したに違いないという
考えを強調する者もいる。
席亭は言語能力を、何も特別な物であるとは考えていません。脳の働きの中でも、ごく普遍的なそれであると思っています。近年の脳の研究の中で、「臓器である脳は、未来予測を行っている」という説が有ります。
つまり脳が身体の制御に必要な論理を取扱おうとするならば(〜cf.コンピュータ)、「時間方向に、異なる事象を連結、連続する作業」は必要不可欠であると思います。
その演算結果として、獣や鳥の鳴き声、各種の(連続する)運動、動作結果が得られる訳です。
20)言語を概ね先天的なものだとみなす人々の中には、−特にイヴ・ウルベクは−言語は霊長類のコミュニケーションからではなく、それより著しく複雑である霊長類の認知能力から発達してきたと述べる者もいる。
21)マイケル・トマセロのような言語を社会的に習得されるコミュニケーションの道具とみなす人々は、言語は音声ではなくジェスチャーによる霊長類のコミュニケーションの認知的に制御された側面から発展してきたとみなす。
確かに手話でも文章は語れますが、やはり時間軸方向に連続な鳴き声(とその脳内回路)などが雛形なのでしょう。ジェスチャーを重視するという考えは、あるいは(運動を司る)小脳を重視しているのでしょうか?
22)音声的な面での言語の先駆者を考える際には、連続性理論をとる人々の多くは言語が初期の人の歌う能力から発展してきたと想像する。
言語が群れの中で生まれたものであるとするならば、その最初とはやはり「仲間に注意を喚起する警戒音(アラーム)」であると思うのです。人間でも咄嗟の場合には、「危ない!」という言葉は出ますよね?
確かに言語は世界中でマチマチ(〜後天的な学習)ですが、この学習を可能とする脳内回路は既に幼児の時点で備わっている筈なのです。
23)言語の発生を何らかの社会的変化の結果とみなす人々は連続性か非連続性かという対立を超えた立場に立つ。
24)ここでいう社会的変化とは先例のないレベルでの公共的信託が生まれることによってそれまで休眠状態に置かれていた言語的創造を為す遺伝的能力を開放するようなものである。
難しい日本語です。確かに、言語は(個人ではなく)社会に保存されています。
25)「儀式・発話の共進化理論」はこのアプローチの一例である。
26)こういったグループに属する学者は、チンパンジーやボノボでも、野生状態ではほぼ使われないとはいえ、記号を使う能力を潜在的に有しているという事実を指摘する。
席亭は記号の事は分かりませんが、「自分が見た事のある絵を描いて、グループ構成員に伝える」位の事は行うと思います。記号とは(ひらがなの様に)、絵の単純化、エッセンス化(抽象化)であると思われます。
そしてこれは論理、文章ではなく、文字ですよね?
27)言語の発生はヒトの先史時代まで遡るので、関連する発展は歴史的痕跡を残してはいない。今日同等の過程を観察するのも不可能である。
28)それにもかかわらず、近代において新しい手話−例えばニカラグア手話−の発生が、言語の発生に必然的に伴う発展の段階と創造の過程に関する知見をもしかしたら供給してくれるかも知れない。
29)もう一つのアプローチは初期の人類の化石を調査し、言語使用に対する肉体的な適応の痕跡を探すというものである。
30)絶滅した人類のDNAが見つかると、言語に関係する遺伝子−例えばFOXP2−の塩基配列をホモ・サピエンスのそれと比較することが有益となるかもしれないと考えられる場合もある。
言語などのソフトウェアがDNAなどのハードウェアに依存しているなど、一見すると奇妙、不思議な現象です。(笑)
31)さらにいま一つの、考古学的なアプローチでは、一般的な記号から特殊的な言語への発展に関する類推を正当化する論理的な主張が発展している一方で、ボディペインティングに用いる黄土色顔料の採掘や修正のような
考古学的痕跡を残す(繰り返し行われる儀式的活動のような)象徴的な行動を頼りにする。
32)言語の進化やその解剖学的な必要性の時間の範囲は、少なくとも原則上は、チンパンジー属(500−600万年前)からヒト属の系統的多様性(230−240万年前)から約5−15万年前の完全な現代的行動まで広がっている。
33)音声的コミュニケーションを著しく欠いていたであろうアウソトラロピテクスが概して大型類人猿より洗練された音声的コミュニケーションを行っていたと唱えるものはほとんどいないが、約250万年前の「ヒト属」の出現以降の発展
については学者の間で諸説ある。
34)原始的な言語様の体系(原言語)は「モホ・ハビリス」と同時期に出現したと考える学者もいれば、記号によるコミュニケーションの発展はホモ・エレクトゥス(180万年前)やホモ・ハイデルベルゲンシス(60万年前)と同時期にすぎず、
言語の発展は20万年以内のホモ・サピエンスに似つかわしいと提議する学者もいる。
これらは全て、現生人類がアフリカから拡散する前の話ですよね? 言語の起源としては、席亭にとっては新し過ぎます。
あんなに小さな脳を持つ鳥でも何らかの言語を操っていると疑われ、そして彼らは恐竜の子孫だからです。(苦笑)
四肢からの手の発達が何らかの知的進化(〜オペレーション、マニピュレーション)を表しているとするならば、手を持っていた恐竜は(例え脳は小さくとも)知能的に高かった可能性が有ります。
35)今日の近代語の拡散と多様性を達成するのに要求される時間を推量するために統計学的手法を利用して、カリフォルニア大学バークレー校の言語学者ジョハンナ・ニコールズは、音声言語は少なくとも10万年前に現生人類に
おいて現れたと主張している。
36)この発見は、ホモ・サピエンス種が形成されたのと大体同じ時期である中期旧石器時代のサブサハラ地域のどこかで言語が発生したであろうという遺伝学的・考古学的・古生物的、その他の多くの証拠がそれぞれ独立に支持している。
37)言語学者たちは「原始的」言語が現存しないことを認める。
これは乳児、幼児がどのようにして言語を学習していくかを調べれば、分かると思います。
38)現在生きている人は皆、少なくとも大まかには、同等の複雑性・表現力を備えた言語を話している。しかしながら、世界で話されている言語はずっと、複雑性に関して同等であり変わらなかったし現在もそうであるという20世紀のイデオロギー
はもはや受け入れられない。
39)より近年の研究によって、どのように言語の複雑性が歴史的時間を通じて言語間・言語内で違うのかが調査されてきた。
以下、同ページには、§進化のタイムライン、§言語の起源の仮説、§コミュニケーション、音声、言語、§認知能力の発展と言語、§言語の構造、§言語の進化の生物学的なシナリオ、§人間の発話の生物学的な基礎、§歴史、
§脚注、§参考文献、§関連項目、§外部リンク、の順に記事が掲載されています。さて、どうしましょうか?
ここは席亭の独断と偏見で、§歴史からお話しする事にします。
40)宗教と神話学において:
→詳細は「言語の神話的起源」を参照
→「神の言語」および「アダムの言語」も参照
41)言語の起源を探すことは神話に由来する長い歴史を持つ。ほとんどの神話では人間に言語を帰しておらず、ヒトの言語に先立つ神の言語について語られる。
42)鳥の言語のような動物や魂とのコミュニケーションに使われる神秘的な言語も一般的であり、ルネッサンスの時期に特に関心がもたれた。
これは汎神論やアニミズムと関係しています。つまりは、「鳥に魂は有るか?」です。「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」は有名ですが、二元論にとっては重たい命題でしょう。(苦笑)
鳥が悲しい出来事を鳥の言語で語っており、またその鳥の心情を共感できるヒト(シンパシー、〜特殊技能)が居たとすれば、その言語を知らなくとも翻訳は可能だと思います。この鳥が他の動物(〜ヒト)である場合も同じです。
勿論、大黒屋光太夫/漂流商人の様に、言語解析/ロシア語を行っても良いでしょう。
言語の起源としては「最初の一人がそれを語らなければ成らない」訳ですが、仮にそれがヒト以外であったとしても、席亭は不思議には感じません。つまりは、「言語は他の動物から教わった」説です。
オオカミに育てらたヒトがオオカミ語を話すはなしは、ありふれたプロットですよね? 席亭は言語に関しては、「種を超えた生物全体での共有」を想定しています。
43)歴史的実験:
→詳細は「言語剥奪実験」
44)実験によって言語の起源を発見しようとした人々に関する逸話が歴史上数多く存在する。そういった話の最初の物がヘロドトスによって(『歴史』2.2)語られている。
45)ファラオのプサメティコス1世(紀元前7世紀)が二人のヒトの子供を羊飼いに、彼らの最初の言葉が決定するまでは決して子供たちに話しかけてはいけないが羊飼いは彼らに食料を与えて育てなければいけないという命令とともに
育てさせるという実験を行った。その実験でプサンメティコス1世は最初の言語はフィリュギア語だと結論した。
46)ジェームズ4世(スコットランド王)が同様の実験を試み、一説には彼の実験の対象となった子供たちはヘブライ語を話したともいう。
47)中世の君主フレードリヒ2世とアクバルも同様の実験を行ったとされる。アクバルの実験では、対象となった子供たちは言葉を話さなかった。
まあノイズの多い、精度の低い実験です。(苦笑)
48)研究史:
→詳細は「進化言語学」を参照
49)18世紀後半から19世紀前半にかけてヨーロッパの学者が、世界の言語は原始的なものから先進的なものまで発展の様々な段階におり、最も先進的だとされる印欧語において最高潮に達すると考えた。
何の根拠もない、我田引水的な学説です。
50)近代的な言語学は18世紀後半になってやっと始まり、ヨハン・ゴトフィリート・ヘルダーやヨハン・クリストフ・アーデルングのロマン主義的・アニミズム的な理論が19世紀までよく影響力を保った。
51)言語の起源の問題は系統だったアプローチでは近付きがたかったようで、1866年にパリ言語学協会が言語の起源に関する討論を禁止し、答えることのできない問題とみなしたのは有名である。
何の証拠も無かったからでしょう。
52)歴史言語学の体系的なアプローチが19世紀の間に徐々に発展し、カール・ブルークマンその他の青年文法学派においてその頂点に達した。
53)しかし、学者たちの言語の起源に対する関心は1950年代以降に普遍文法、集団比較、言語年代学といった新しい思想とともに(論争を伴いながら)徐々にしか再燃しなかった。
54)独立した分野としての「言語の起源」は神経言語学、心理言語学、人類の進化の研究から生まれてきた。
55)1988年には『言語学の書誌』で「言語の起源」が独立した見出しで心理言語学の下位分野として紹介されている。
56)進化言語学の専門の研究機関は1990年代にのみ起こっている今日の現象である。
57)ニカラグア手話の創世:
→詳細は「ニカラグア手話」を参照
58)1979年のサンディスニタ革命で誕生したニカラグア新政府は、国内が落ち着き始めたころに最初の国家的な施策として識字率向上を掲げ、その一環として聾者である子供に対する教育を始めた。
59)これ以前にはニカラグアには聾者の共同体は存在しなかった。
60)特別教育施設は最初に、50人の聾者児童が出席するプログラムを創立した。1983年には施設に400人の児童がいた。
61)施設は世界中で使われている手話による教育設備をなんら有しなかった。そのため、児童は手話を教えられることはなかった。その代わりに言語プログラムでは話し言葉のスペイン語と読唇術が重視され、
教師による手振りの使用は(アフラベットを表す単純なサインを使った)指で文字を綴ることに限定された。しかし児童は文字も、スペイン語の言葉の意味も理解できず、このプログラムは成功しなかった。
聾者とは、音声言語を獲得する前に失聴した人、とあります。ですから、耳が聞こえない人なのでしょう。今日では骨伝導も有りますので、脳の欠陥で無ければ何とか成りそうです。
62)施設に最初に来た児童らは家族との生活の中で習得したごく僅かで未熟なジェスチャーしか使えなかった。
63)しかし、初めて児童らが家族以外の集団で一緒にいるようになると、彼らは互いの手振りをもと自分が知っていたものに加えて使うようになった。
64)さらに年数がたち、より多くの、より若い児童が参加すると、言語はより複雑さを増した。
65)生徒とのコミュニケーションをあまりとれていなかった彼らの教師らは、児童が互いにコミュニケーションを取り始めたのを敬意を持って眺めた。
つまりは言語は個体ではなく、社会が保有しているのです。(〜ある種の連続性、→他種からの言語の伝達)
66)後にニカラグア政府はアメリカ合衆国ノースイースタン大学の手話の専門家シュディー・ケグルの助けを懇願した。
67)ケグルや他の研究者らはその言語の分析を始めると、年長の児童らのピジン様の言語を、より若い児童らが動詞の一致とその他の文法の規則を成立させて、高いレベルの複雑さへと到達させていることに気付いた。
ピジン語とは、異なる言語の話者が接触して、交流の必要から生まれた、母語とは別の、応急実用のための言語、文法は単純で語彙も小さい、太平洋諸島のピジン英語など、とあります。
さて、次は何にしましょうか? 観察、実験→仮説ですから、次は§進化のタイムラインとする事にします。
68)霊長類の言語:
69)フィールド霊長類学者によって野生化での大型類人猿のコミュニケションに関する有用な知見が提供され得る。
70)主要な発見は、ヒト以外の大型類人猿を含む霊長類が鳴き声を発すると、分類上異なる場合でもそれを聞いた別の霊長類が鳴き声を発した者の精神的、肉体的状態の微妙な段階的変化を評価しようとするということである。
これは猿同士同じ場所に、生存、生活していたからでしょう。他種の情報でも貴重、という訳です。
71)彼らの咽頭の解剖学的構造ではヒトが出しているような多彩な音を出すことはできない。
72)束縛の下で、類人猿はヒトから初歩的な手話や、コンピュータのキーボードでのレクシグラム−対応する言葉と図表として似てはいない記号−の使用を教わってきた。
73)例えば漢字のような、数百のレクシグラムを学び、使えるようになった類人猿もいる。
ですから類人猿にも、似たような学習ルーチンは既に存在する訳です。ヒトの赤ん坊も同じですよね? 近頃ペットの赤ん坊に対する優しさがアップされていますが、他の動物にも赤子保護の考えは有るのでしょう。(〜種を越えた保育、笑)
74)霊長類の脳のブローカ野やウェルニック野は音を認識するだけでなく、顔面、舌、口唇、喉頭の筋肉を制御する機能を持つ。
75)霊長類は「音声的な鳴き声」をあげることで知られるが、こういった鳴き声は脳幹や大脳辺縁系の神経回路によって作られるとされてきた。
76)しかし、鳴いているチンパンジーの脳を近年スキャンしたところ、ブローカ野を使って鳴いていることが分かった。
77)また、サルがサルの鳴き声を聞くときに使っている脳の部位はヒトがヒトの発話を聞くときと同じだという証拠がある。
つまりは両者に余り差は無い訳です。
78)野生化のものに関しては、ヴェルヴェット・モンキーのコミュニケーションが最も広範に研究されている。彼らは十種の異なる音声を使い分けることで知られる。それらの音声の多くは天敵の到来をグループの仲間に警告するのに
使われる。
79)そのなかには「ヒョウの鳴き声」、「ヘビの鳴き声」、「ワシの鳴き声」などがある。それぞれの鳴き声はそれを聞いたサルに異なる防御戦略をとらせる。
80)科学者は拡声器とあらかじめ録音された音声を使ってサルの反応の予想を引き出すことができた。他の鳴き声は個体確認に使われうる。
81)子ザルが鳴くと、その子の母親が子のもとに引き返してくるが、他のヴェルベット・モンキーは母ザルが何をするのか見るために母ザルの方を向く。
82)同様に、チンパンジーが(束縛の下で)異なる食べ物を指示する際に異なる「言葉」を使うことが研究者によって示されている。例えばブドウを指示するときにチンプが使う音声が研究者に記録されており、録音された音を聞くと
ブドウの絵を指すチンプもいる。
ですから文章はともかく、単語は既に存在、理解している訳です。
83)初期人類:
84)発声を扱ううえで、初期のヒト属(80−250万年前)の言語を扱う能力に関して著名な説がある。解剖学的に、350万年前ごろのアウソトラロピテクスにおいて発達した二足歩行という特質が頭蓋骨に変化をもたらし、
声道をよりL字形にしたと信じている学者もいる。
直立によって、声道が変形(〜重力)したのでしょうか? L字形は発生に有利なのでしょうか?
85)頸部の比較的下の方に位置する声道や喉頭といった構造はヒトが作り出す多くの音声、特に母音を作るうえで必須な必要条件である。
86)喉頭の位置に基づいて、ネアンデルタール人ですら現生人類が作り出す全ての音を完全に出すのに必要な解剖学的構造を持っていないと信じている学者もいる。
87)さらに別の考え方では、喉頭の位置の低さは発生能力の発展とは無関係だとされる。
楽器(〜リコーダー/笛)などでも、発生源+共鳴管の様な構造をしています。
88)「原言語(proto-language)」という術語は言語学者のデレク・ビッカートンが定義したもので、以下の物を欠く原始的なコミュニケーションの形式である:
完全に発達した統語構造、時制、相、助動詞、等々、独立の機能を持つ(つまり非語彙の)語彙
89)つまり、大型類人猿の言語と完全に発達した現生人類の言語との間のどこかに位置する、言語の進化の一段階のことである。
90)ビッカートン(2009年)は、そういった原言語の最初の発生は初期のヒト属の出現に伴って起こったと提議し、ヒト属の発生をホモ・ハビリスが直面した腐肉食のニッチに行動を適応させないといけないという圧力と結びつけて考えている。
確かに食は毎日の事なので、それだけ言語の進化も早く成るのでしょう。言語の使用、発達を他の習慣と結び付けるのは、良い考えです。
91)L字形の声道のような解剖学的特徴は突然現れたのではなく徐々に進化してきた。そのため、更新世初期の原生人類が持っている形式と霊長類が持っている形式の中間に位置するなんらかの形式のコミュニケーションを、
ホモ・ハビリスやホモ・エレクトゥスが有していた可能性が最も高い。
92)アルカイック・ホモ・サピエンス:
→「アルカイック・ホモ・サピエンス」を参照
93)「Hmmmmm」が前言語的なコミュニケーションの体系として、ホモ・エルガステルに始まる初期のヒト属に使用されていて、中期更新世のホモ・ハイデルベルゲンシスやホモ・ネアンデルターレンシスにおいて最高度に洗練された、
とスティヴン・ミズンが提言している。「Hmmmmm」はholistic(非組成的)、manipulative(発話は記述的な言明ではなく指令や提案である)、multi-modal(ジェスチャーや模倣であるのと同じだけ音声的である)、
musical、memeticの頭文字である。
94)ホモ・ハイデルベルゲンシス:
→「ホモ・ハイデルベルゲンシス:言語」も参照
95)ホモ・ハイデルベルゲンシスはホモ・エルガステルと非常に近縁であった(移住した子孫である可能性が高い)。
96)ホモ・エルガステルは声を出した初めてのヒト科の動物とされ、この点に関して継承した文化をホモ・ハイデルベルゲンシスが発展させてより洗練されたものにしており、原始的な形の記号言語を発展させた可能性がある。
声と鳴き声の区別にはそれなりの定義が在るのでしょう。しかしながら、鳥の真似も立派に人間の言語として聞こえる訳ですから、この差とは枝葉末節でしょう。(次は脳波の比較?、笑)
97)ホモ・ネアンデルターレンシス:
→「ネアンデルタール人の行動:言語」も参照
98)2007年にネアンデルタール人の舌骨が発見されたことで、ネアンデルタール人は解剖学的に現生人類と同じだけの音声を発する能力があるという説が唱えられるようになった。
99)舌下神経は舌下神経管を通って舌の運動を制御しており、その大きさが言語能力を表しているとされる。
100)30万年以上前に生きていたヒト科動物の舌下神経管はヒトよりもチンパンジーのそれにより近かった。
101)しかし、ネアンデルタール人は解剖学的にはしゃべる能力があったとはいうものの、現生人類と全く同じ程度の言語を有していたかについては2004年にリチャード・G・クラインが疑問を呈している。
102)彼の疑問は昔の人類の化石記録と石器一式に基づいている。ホモ・ハビリスの出現後200万年の間ヒト科動物の石器技術はごくわずかしか変化しなかった。
103)古い石器を広範にわたって研究しているクラインは、昔の人類の粗製石器一式は機能に基づいて分類することができないと述べ、ネアンデルタール人は石器の最終的な形態にほとんど関心を持たなかったようだと報告している。
104)ネアンデルタール人は身体の方は言葉を発するのに十分なほど発達した器官を持っていても脳の方は現生人類のように言葉を話すのに要求されるレベルの複雑さに達していなかったであろうとクラインは主張している。
105)ネアンデルタール人の文化的・技術的洗練の程度の問題は今なお論争の的になっている。
まあ滅びてしまった種ですので、何とも言えません。
106)ホモ・サピエンス:
→「現代的行動」も参照
107)解剖学的に現生人類と同一である生物はエチオピアのオモ遺跡群の19万5000年前の化石記録で初めて現れる。
108)しかし彼らは解剖学的には現生人類であるが、今のところ見つかっている考古学的証拠からはより古いホモ・ハイデルベルゲンシスとは違う行動をとっていたとはほとんど示されていない。
109)彼らはアシュール石器と同レベルに留まっており、後世更新世の現生人類よりも狩りの能率が低かった。
これは「言語による狩の効率化」を主張しているのでしょうか? 確かに頻度の高い集団的行動は、言語の発達、進化を齎しそうです。(笑)
110)より洗練されたムスティエ文化への移行は約12万年前に起こり、ホモ・サピエンスとホモ・ネアンデルターレインシスの間で共有された。
ですから、言語も共有されていた可能性があります。
111)ホモ・サピエンスにおいて起こり、ホモ・ネアンデルターレンシスやその他のヒト属とは共有されなかった完全が現代的行動の発展は5−7万年前に起こった。
112)初めて一つ以上の材料(例えば骨やシカの角)から作られ、(鏃、鑿、ナイフの刃、堀削具などの)様々な機能のカテゴリに分類できる、より洗練された道具の発展はしばしば完全に発達した言語の存在の証拠とみなされる、
というのもそういった道具の製法を子孫に伝えるのに言語が必要だと考えられるからである。
此処では言語をある種のプログラミング言語/道具として使用しています。ですからこれは言語の起源などではなく、言語の応用フェーズ(〜かなり後になってから)でしょう。(笑)
113)言語の進化における最大のステップは原始的なピジン言語様のコミュニケーションから現代の言語に比肩する文法・統語構造を完全に備えたクレオールのような言語への進歩にあった。
クレオール言語とは、意思疎通ができない異なる言語圏の間で交易を行う際、商人らなどの間で自然に作り上げられた言語(ピジン言語)が、その話者達の子供たちの世代で母語として話されるようになった言語を指す、とあります。
114)このステップは突然変異のような脳のなんらかの生物学的変化によってのみ達成されえたと信じる学者もいる。一説にはFOXP2のような遺伝子が突然変異を起こして人がコミュニケーションを行えるようになったとされている。
遺伝子レベルの改変がコミュニケーションなどの脳内?アルゴリズムを大幅に書換えるなどとは、とても信じられません。
115)それゆえ、ホモ・サピエンスのみに突然変異が起こったわけではない。むしろこのことは、この遺伝子上の変化がネアンデルタール人とホモ・サピエンスの分化に先だって起こったということを示唆している。
116)言語が数千年かけて発展してきたのか突然現れたのかという問題に関しては、さらに注目すべき議論がある。
117)霊長類の脳に存在するウェルニッケ野とブローカ野はヒトの脳にも存在しているが、前者は認知タスク・知覚タスクに関わっており、後者は言語を使うのを助けている。
118)霊長類の脳幹や大脳辺縁系において議論されているのと同じ神経回路が人間においては非言語的な音声(笑う、泣く、等々)を制御している。
119)このため、人の言語中枢は全ての霊長類に共通して存在する神経回路を改良したものではないかと提言されている。
言語中枢は音声と深い関係が有る事が分かりました。つまりは言葉と鳴き声は、かなり近い訳です。声帯などを動かすのは、同じですものね。(笑)
120)この改良とその言語的コミュニケーションの能力はヒトに特有であるように見える。
発する方(〜口)は同じでも、聞く方(耳〜)が同じである保証は有りません。
121)このことは、言語器官はヒトの系統が霊長類(チンプやボノボ)の系統から別れて以降に起源をもつということを示唆している。はっきり言えば、言葉を話すことはヒトに特有な、喉頭の改良だということである。
122)出アフリカ説によれば、50000年前ごろにヒトの集団がアフリカを出発し、続いて、それまでヒト科動物が進出したことのなかったアメリカやオーストラリアをも含む世界各地に移住していった。
これは人類の拡散と定着です。
123)それ以前にはホモ・サピエンスは現代的な認知・言語能力を獲得しておらず、結果として移住するのに要求される技術や個体数を欠いていたので、彼らは50000年以上前にはアフリカを出たことがなかったと信じている
学者もいる。
124)しかし、それ以前にホモ・エレクトゥスが(言語の使用、洗練された道具、解剖学的現代性をほとんど欠いた状態で)どうにかしてアフリカを出て行ったことを考えると、解剖学的に現生人類と同じ生物がそんなに長い間
アフリカに留まっていた理由が不明になる。
ですからこれには、「追放のシナリオ」が必要と成るのでしょう。(笑)
以下には§言語の起源の仮説が述べられていますが、これは仮説なので、先に§コミュニケーション、音声、言語をご紹介します。
125)コミュニケーション、音声、言語:
→「動物のコミュニケーション」および「動物の言語」も参照
126)多くの科学者が音声と言語を区別している。(コミュニケーションのコンテクストとして、そしてとくに概念を形成してそれを伝えるための認知能力としての)言語は精神遅滞や学習障害でも(特異性言語障害のような)
いくつかの場合には使えるし、動物界でも知られていると学者たちは信じてる。
127)例えば、いわゆるトーキング・バードは様々な能力によってヒトの音声をまねることができる。しかしこのヒトの出す音をまねる能力は統語能力の習得とは大きく異なる。
128)同様に、音声を発することは、現代の手話が証明しているように、言語を使用する上で必須ではない。
129)手話は音声よりむしろ手振りによる記号・文法を言語の基礎として利用している。
130)モールス信号だとか手旗信号といった者(物?)の体系は別の形のコミュニケーションだが、必ずしも言語ではない。
この様に、言語にはムツカシイ定義が有りそうです。(苦笑)
しかしオレオレ詐欺の様に、相手への認識が制限された場合には、立派に言語、(人工)知能として認識されるかも知れません。(→人工知能とは?)
131)ヒトの言語をヒト以外のコミュニケーションの体系から区別するカギとなる特性は再帰性であると主張されてきた。
132)例えば(The man with the old crusty eyepatch he wore since WWU) walked to (the store that burned down before his uncle had put down the downpayment)という複合的な文や、あるいはより情報量の少ない
The man walked to the store which the man who walked to the store walked toという文のように、語句の中に語句を挿入する(あるいは埋め込む)ことを言う。
再帰を許せば、複雑な文も構成する事が出来る様に成ります。これはコンピュータプログラムでも用いられる手法です。
133)ムクドリがこの再帰性を含む文法を習得できることがシカゴ大学での実験により明らかになった。
これは席亭も初耳でした。
134)実験者たちはムクドリに文脈独立な中央埋め込みという文法を訓練させた。
135)ムクドリは文法的に許容できる発話を認め、そうでない発話を拒否することができたと彼らは報告している。
136)さらに、ピラハン語はヒトの言語でありながら再帰性を示さないとダニエル・エヴェレットが主張している。
ピラハン語はブラジルに住む民族の初等的な言語です。
137)ヒトの言語のカギとなる特性は問う能力にあるとも提言されている。
138)(特にボノボやチンパンジーのように)ヒトである調教師と(主に視覚的な形でのコミュニケーションを利用して)交流するようになり、複雑な質問や要求に正しく応じる能力を示す動物もいたが、彼らでの、そしてもっとも
単純な形であっても自ら問を発することはできなかった。
これは言語仕様などではなく、ヒトの心の働きです。
139)ヒトの子供は統語構造を使い始める遥か前、彼らの発達段階のうち喃語期に(問うイントネーションを使うだけではあるが)初めて物を問うことができるようになる。
喃語期(なんごき)とは、一般的には生後5〜6か月前後から始まるそうです。(あ〜、あ〜など)
140)異なる文化に属する赤子はそれぞれの社会環境で母語を習得するが、地球上に存在する言語は例外なく−声調言語であり、非声調言語であり、抑揚言語であれ、アクセント言語であれ、−一般疑問文には上昇調の
「問うイントネーション」を使用する。この事実は問うイントネーションの普遍性の強い証明である。
これはとても不思議ですよね?
141)他に言及しておくべきこととして、激しい喜びの任意の表現は話しての言語や国籍にかかわらず、概して下降調で発音され、これもまた普遍的であるということがある。
遣り切った、という事で、他者の同意は必要無いのでしょう。(笑)
以下は§認知能力の発展と言語、§言語の構造、§言語の進化の生物学的なシナリオ、§人間の発話の生物学的な基礎、と続きます。
142)言語を使用するものが有する一種の騙す能力は高いレベルの指示、つまりは話し手にとって直近ではないものについて述べる能力である。
143)この能力はしばしば心の理論、つまりそれぞれの欲求や意図を持っている自分とよく似た存在として他者を認識すること、と結びつけて考えられる。
144)チョムスキー、ホイザー、フィンチ(2002年)によれば、この高いレベルの言及は六つの相からなる:
心の理論、個と性質の区別のような、非言語的・概念的な表現を習得する能力、指示の音声的シグナル、合理的・意図的なシステムとしての模倣、意図的なコミュニケーションの証拠としてのシグナル産生の任意の制御、数表現
145)心の理論:
146)サイモン・バロン=コーエン(1999年)は、40000年以上前からの以下の物の使用の証拠に基づいて、心の理論は言語使用に先立たなければいけないと主張している:
意図を持って行われるコミュニケーション、失敗したコミュニケーションの修繕、教育、意図的な説得、意図的なごまかし、計画や目的の共有、話題や焦点の意図的な共有、驕り。
ですが、これでは散漫、悪いまとめですよね?
人間の思考は時系列的ですので、それこそフローチャートででも書けそうです。ですから分岐や肯定、否定などが、重要と成るのでしょう。その目的は後述する様に、(群れ行動、集団的行動に必要な)共通認識の作成です。
147)こういった能力を示す霊長類もいるが皆がそうではないとバロン=コーエンは主張している。
つまり、同能力が社会で共有されているか、です。
148)コールとトマセロのチンパンジーに関する研究の中にはこのことを支持するものがあって、チンプはそれぞれ他のチンプにも意識、知識、意図があることを認識しているようだが、間違った信念については理解できていないようであるという。
149)多くの霊長類が心の理論を幾分か認識しているような傾向を示すが、ヒトが持っているのと完全に同じ心の理論を持つ者はいない。
これは野生かペットかで、大きく異なって来るでしょう。人が人類の転生を信じるのであれば、ペットの来世が人間である可能性も否定は出来ません。(魂の進化、苦笑)
150)最終的に、言語使用のために心の理論が必要だという点に関しては、ある程度合意がなされている。そのため、ヒトにおいて心の理論が完全に発達したことが完全な言語の使用にとって必要な先駆者だったといえる。
席亭はこの意見には反対です。心も言語の使用によって鍛えられた、と思うからです。無から有は、普通は生じないのでは?(苦笑)
同様に後述する?モラルの形成も、この言語の使用と深い関係があると思います。それにキリスト教の「はじめに言葉ありき」も(神の言葉などではなく)、古の高位哲学者の言葉だと思います。
151)数表現:
152)ある注目すべき研究で、ラットとハトが食料を得るためにボタンをある回数押すよう要求された。彼らは四回以下の回数は非常に正確に区別できたが、回数が増えると失敗する確率が上がった。
153)松沢哲郎(1985年)はチンパンジーにアラビア数字を教えようとした。この点に関して霊長類と人との違いは非常に大きい、というのは1から9までの数字がそれぞれ一定の量を表していることを学ぶのにチンパンジーは
訓練期間中に何千回もの思考を必要とするのである。だが、1、2、3まで(時には4も)を学んだヒトの子供は後者関数(つまり、2は1より1大きい、3は2より1大きい、4は3より1大きい;一たび4まで達すると子供は
エウレカの瞬間を経てあらゆる整数「n」の価値が前の整数より1大きいことを理解する)を用いてより大きい整数の価値を理解する。
154)要するに、霊長類は他の指示記号にアプローチするときと同様に数の意味を一つすつ覚えていくのに対し、ヒトの子供は最初に任意の記号のリスト(1,2,3,4・・・)を学ぶと続いてそれらの精確な意味を習得する。
この結果はヒトの数表現において言語の「無制限生成性」が適用されている証拠だとみなされうる。
まあこれは数学的帰納法なのでしょうが、これも先の再帰的な手法の一つですよね?
155)言語の構造:
156)普遍文法:
→詳細は「普遍文法」を参照
157)普遍文法仮説は、ヒトは生まれつき脳に「普遍文法」を固く組み込まれていると主張している仮説である。
これは仮説ですので、以下は省略します。席亭はこの説に対しては懐疑的です。仮にそうであるならば、それは物理的な脳ではなく、魂の方でしょう。(そしてこれも少数意見ですよね?)やはり、産後の教育の成果なのでは?
この様な仮説を唱えるとしたらその前に、「ヒトは何故学習するのか?、向上意欲が有るのか?」という、根本的な疑問を解決すべきです。
158)語彙音韻論的原則:
159)チャールズ・ホケット(1966年)はヒトの言語を記述する上で本質的だとされる特性のリストを詳述した。語彙音韻論的領域では、このリストのうち二つの特性が最も重要である:
160)生産性:言語使用者は全く新しいメッセージを作ったり理解したりできる。
・新しいメッセージは古いものを混ぜたり、古いものから類推したり、古いものを変化させたりすることで自由に作れる。
・新しい要素も古い要素も状況・文脈に応じて自由に新しい意味論的債務にあてがわれる。つまり、あらゆる言語において新しい語法が作られ続けているのである。
既存のものに新しいものを付け加えようとすると、それを説明する為に新たな状況やかなりの文章が必要と成ります。
161)(パターン形成の)二重性:数多くの有意味な要素が、都合のいいことに数の少ない、独立して意味を持つことはないがメッセージを差異化する要素によって作られている。
162)言語の音韻体系は有限個の単純な音素からなる。各言語の特有の音素配列論的規則の下でこういった音素が再結合・連結されられ、形態論的体系と際限ない語彙が生まれる。
163)ある語彙音韻論的要素がヒトの外部に存在することで知られている。
オノマトペなどでしょうか?
164)自然世界に存在するものは全て(もしくはほとんど全て)何らかの形式で記述されてきたが、ごく僅かなものが同一種内に共存している。
165)鳥の歌、歌う類人猿、鯨の歌、これら全てが音韻論的統語論を示しているが、音的な要素を組み合わせて拡張された新しい意味を欠く大きな構造を作り上げている。
新しい意味を付加するには、ヒト以外の動物の脳は低級なだけなのかも。長い時間で見れば、彼らの歌も進化している筈です。(苦笑)
166)ある種の霊長類は各要素が世界に存在するなんらかのものを指示するような単純な音韻体系を有している。
167)しかし、ヒトの体系とは対照的に、こういった霊長類の体系の要素は通常個々独立して生じ、語彙統語論の欠如を示す。
人の言語には同音異語も有るので、これは統語論というよりも人間の理解論な筈。
168)キャンベルモンキーが語彙統語論を持ち、二種の鳴き声を組み合わせたりする(捕食者が来たことを示す「ブーム」という鳴き声と危険の兆しが去ったことを示す鳴き声が組み合わされるなど)が、これが語彙論的、
もしくは形態論的な現象なのかは不明確である。
169)ピジンとクレオール:
→詳細は「ピジン」および「クレオール言語」を参照
170)ピジンは粗末な文法と限定された語彙しか持たない著しく単純な言語である。
171)その初期段階においてピジンは主に名詞、動詞、形容詞からなり、冠詞、前置詞、接続詞、助動詞をほとんどあるいはまったく有さない。
172)しばしば安定した語順を持たず、単語が語形変化を起こさない。
(日本語の様に)語順が変わっても意味が通じるのは、有難い(〜豊かな表現)ですよね? 日本語もまるでピジン語の様です。(〜東海の吹溜り)また単数形、複数形、性差が無いのも、有難いです。(しかし、敬語は大変、笑)
パワハラ、グローバル化を控えたこの現在の日本も、あるいは日本語変革のチャンスなのかも。数多のシーンで使える、丁寧語を基本とした日本語を普及させましょう。(某主張は、社会の変革は言語から、笑)
173)ピジンを話す集団の間での交流が長期間にわたって維持されると、そのピジンは多くの世代を経てより複雑になることがある。
174)ある世代の子供たちがピジンを自分たちの母語として採用すると、ピジンは固定的になり固定的な音韻論、統語論、形態論、統語的埋め込みを有して複雑な文法を身にまとったクレオール言語へと発展する。
175)そういった言語の統語論および形態論はしばしばその両親となった言語のそれに明確には由来せず特有の革新を持つ。
176)世界中のクレオール言語が研究され、クレオール言語は文法の面で互いに著しい類似性を示し、一様にピジンから一世代で発展していることが分かった。この類似性は共通の言語に由来していないクレオールの間でも明白である。
177)また、クレオールは独立に生じていても互いに類似している。統語論的類似性にはSVO語順であることも含まれる。
Sは主語、Vは動詞、Oは目的語です。
178)異なる語順の言語から生じた場合でもクレオールはしばしばSVO語順へ発展する。
179)クレオールは定冠詞と不定冠詞の同じ用法のパターンを有する傾向があり、また、親言語と違っていてもある一定の語句構造の移動規則を有する傾向がある。
180)言語の進化と生物学的なシナリオ:
→「進化言語学」を参照
181)現在全人類が言語を有している。この中には旧大陸を発って4万年ほど経つタスマニア島やアンダマン諸島のアボリジニのような人々も含まれれる。
182)言語の単一起源説は、全ての話されている音声言語がそこから生まれたような世界祖語と呼ばれることもある一つの祖語がかつて存在したという仮説である(これはむしろしばしば独立に生じてきたと知られている手話には当てはまらない)。
183)出アフリカ説によれば、15万年ほど前のアフリカに生きていたと推定される女性、ミトコンドリア・イブに今日生きている人は皆由来するという。
184)この説の下では、世界祖語がおおよそその頃にまで遡る可能性が出てくる。
185)ボトルネック効果も主張されており、なかでもトバ・カタストロフ理論では、7万年ほど前のある時点で世界全体で人口が1万5000人から2万人程度まで減少したといわれている。
186)もしこれが本当に起こったなら、そういったボトルネックは世界祖語を話す人間の時代の優れた候補であり、世界祖語を話す人間が必ずしも言語の最初の発生に居合わせたわけではないということを表す。
187)多地域仮説は、現代話されている言葉は全ての大陸で独立に進化してきたという、単一起源説の唱道者には受け入れがたい主張を必然的に伴う。
まあヒトの言語は、誰か(他の種、動物)に教わった可能性も有ります。勿論、仲間同士で進化させた可能性も。
しかし先の脳の未来予測性と生活に必要な論理、ロジックとを考えれば、生物間に連綿として連なるそれ(〜ソフトウェア)も有りそうです。(笑)
188)人間の発話の生物学的な基礎:
189)喉頭の下降は先述したようにヒトの声道に特有の構造で音声および言語が発展する上で必要不可欠だとされている。
考えてみれば、気道の途中にこんな複雑な構造を構築するのですから、人間の進化も大したものです。
しかし、これは水生哺乳類や大型のシカ(アカシカなど)の他の種でも見られるし、喉頭はイヌ、ヤギ、アリゲーターにおいても発生時に下降することが観察されている。
190)ヒトにおいては、喉頭が下降することで声道の長さが伸び、ヒトが出せる音の多様性を広げている。
これは席亭も知りませんでした。
191)おまけに喉頭の下降は言語的機能を持たず、(予期されていたよりも低い程度の音声化を通じて)動物の外見的な大きさを強調しすぎているきらいがある。
192)そのため、喉頭の下降は音声を発する上で重要な役割を果たし、人が出すことのできる音声の多様性を広げるのにもかかわらず、特にこの目的のために発展してきたわけではなく前適応の例である、ホイザー、チョムスキー、
フィッチ(2002年)やジェフリー・トレイマンによって主張されている。
日本語が少しおかしいです。
193)言語の起源の仮説:
最後に、§言語の起源の仮説に触れます。これらは仮説ですので、以下項目だけを列挙します。
194)初期の推測、信頼性と騙しの問題、「母語」仮説、「義務的な互恵的利他行動」仮説、噂と毛づくろい仮説、儀式・発話の共進化、ジェスチャー理論、自己馴致類人猿理論、隠された性皮理論
興味の有る方は、ご一読を。
席亭としては言語は社会に保持されているのですから、その起源とは「グループの共通認識と、その形成(の一手段)」にあると考えます。つまりは個体を束ねる手段なのです。
大部と成りましたが、一度法の起源に戻ります。
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