東海道バーチャルトリップ
10)定立札その1(右上)/高札場復元模型:広場
一、親子兄弟夫婦を始め諸親類にしたしく下人等に至るまでこれをあはれむべし、主人ある輩はのをのをの其奉公に精を出すべき事:下人ですから、身分社会です。また主人でも輩、です。(苦笑)
一、家業を専にし懈る事なく万事其分限に過べからざる事:家業を専とありますから、これは専業ですね。また懈るは、おこたると読みます。分限に過べからざるは、分をわきまえろでしょう。
一、いつわりをなし又は無理をいひ惣て人の害になるべき事をすべからざる事:惣ては、総じてでしょう。
一、博奕の類一切に禁制の事:博奕は、ばくえきやばくちと読みます。双六、囲碁など、勝負を争う遊戯の総称とありますが、囲碁や将棋は幕府によって保護されていましたので、此処ではばくちの事でしょう。
一、喧嘩口論をつつしみ若其事のある時みだりに出合べからず手負たるものかくし置へからざる事:若はもしと読みます。また手負いとは負傷の事でしょう。
一、鉄砲猥りに打べからず若違犯の者あらば申出べし隠し置き他所よりあらはるるに於いては其罪重かるべき事:鉄砲の禁止ですが、通報をしなかった者も罪、とあります。この頃、マタギは鉄砲を持っていたのでしょうか?
一、盗賊悪党の類あらば申出べし急度御ほうび下さるべき事:褒美を貰えるそうですが、つまりは相互監視社会なのでしょう。
一、死罪に行はるる者ある時馳集るべからざる事:一揆の禁止でしょうか?
一、人売買かたく停止す但し男女下人或は永年季或は譜代に召置事は相対に任すべき事:人身売買は禁止されていましたが、年季は有りました。譜代とは、つまりは公、という事でしょう。
右條々可相守之若於相背者可被行罪科者也、正徳元年:前半は定型文でしょう。他にも、右条々可相守之、若於相背ハ 可 被行罪科者也、が有ります。正徳元年とは、1711年です。
11)定立札その2(左上)/同:同
一、毒薬并似薬種売買之事禁制にて、若違犯の者あらハ其罪重かるべし、たとひ同類といふとも申出るにおゐてハ其罪をゆるされ急度御褒美下さるべき事:身内でも、報告の義務がある訳です。
一、似せ金銀売買一切に停止す、若似せ金銀あらば、金座銀座へつかはし、相改むべし、はつしの金銀も是又金座銀座へつかはし相改むべき事、附 惣して似せ物すべからざる事:金銀以外の偽物も禁止、です。
一、新銭之事銭座之外一切鋳出すべからざる事:金座銀座以外にも銭座が在って、其処では新銭の鋳造が行われていたのでしょう。
一、新作之慥ならざる書物商売すべからざる事:江戸時代には新たに書物を書く権利、著作権は存在しないのでしょう。幕末にはこれ(〜攘夷、倒幕)で、よく捕まっていました。
一、諸職人いひ合せ、作料手間賃等高直ニせるべからず、諸商売物或ハ一所に買置しめうり、或ハいひ合せて高直にすべからざる事:カルテル、買占めの禁止でしょうか?
一、何事によらず誓約をなし徒党を結ぶべからざる事:
以下は同文です。
12)定立札その3(右下)/同:同
一、赤坂より駄賃并人足賃銭御油迄、荷物、壱駄 弐拾三文、乗懸荷人共ニ、同断、から尻馬、壱疋 拾六文、附 あふつけハから尻に同じそれより重き荷物ハ本駄賃銭ニ同じあるべし夜通し懸に通る輩ハ
から尻ニ乗共本駄賃銭と同前たるべし、人足、壱人 拾弐文:赤坂から御油迄の駄賃と人足賃が書かれています。駕篭代でしょうか?
一、藤川迄、荷物、壱駄 百七文、乗懸荷人共ニ、同断、から尻馬、壱疋 六拾八文、人足、壱人 五拾壱文:
一、泊々にて木戸銭、主人、壱人 三拾五文、召仕、壱人 拾七文、馬、壱疋 三拾五文:木戸賃という言葉は(比喩にしろ)、現在でも使います。また馬の泊々とは、馬の持込みなのでしょうか?
以下同文です。
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